そして海へ [旅]
そして海の見える交差点を過ぎて、
わたしは海へとおりていく。
何度眺めても、海に飽きることはない。
冬でもサーフィンをしている若者が、一人や二人いるものだが、
この日は、さすがにだれもいない。
海の色があまり青くない。
海の色は、いつも空の色なのだ。
だから春霞の日は、海と空の区別がつかない。
海と空が一つに見えるのも気持ちがいいけれど、
海は青くないときれいに見えない。
これは、別の日に撮った海。
カモメと自分だけしかいない海。
カモメの動きを追いかけていたので、水平線が曲がってしまった。
こんなふうに、海を独り占めしている気分は最高。
あんなにたくさんいたカモメが、この日は1羽もいなかった。
どこに行ってしまったんだろう。
波のしぶきを浴びたわたしは、全身に海のにおいをまとって、
坂道の多い山道を街へと戻った。
海の景色を独り占めしているカモメさん、いいですね。
by ぴーすけ君 (2010-03-19 12:37)